あなたとわたし
さっきのままで すこし不機嫌 反対側のホームに立ってる 見えてるくせに 視線を外す 雨のカーテン ゆらゆらけぶる 時間とともに ふえるひとかげ 近くて遠いみしらぬひとたち まぎれようにも あなたはあなた みつけなくても わたしはわたし #詩 #poem
もえるきぶん
言葉巧みにうたを届けて あれはたぶん もえるきぶん 指を這わせて近付くけれど そこはたぶん ゆれるじぶん やめないで 夢見心地でいるから 月の満ち欠けに 嘘をついても 愛を隠したまま 切り取った夕闇に 吐息交じりのくちづけ あまく火を灯す 可愛いフリで震えて見せる...
Lovely Girl
あなたのもとに届いた 愛の終わりの報せ くしゃくしゃと丸めて 遠くに投げちゃえ 隠してきたのは 涙のためじゃないの つらいことを知ったの それは偶然 ラブリーガール くすりゆびに そっとくちづけて ラブリーガール 今日はきっと 素敵な日になる 言葉にしてしまえば...
ロゼ
少女の唇のロゼ あまくささやく ひめごとのはなびらは 小さな決意を包みこんで むくわれぬ愛があることをさとる その手の中に 摘み取られたロゼ しずかな温度で 零れ落ちる 元通りにはもどれない やさしいいのちを 捧げたとしても #詩 #poem
雨ふりダンス
雨ふりのダンス 気の向くままに ステップ毎に輪を描く 拡がる波紋の行く先は 涙と出逢う分かれ道 小さな飛沫が手を取り合って 静かな爪先立ちで 微笑みのエスコート やがてピアノが弾むように 私のリズムと溶け合っていく 雨ふりのダンス 気の向くままに #詩 #poem
綺麗
あなたに見ぬかれて 私の本性は形になる あなたが望む多くのものを 私は与えてあげられる あなたひとり しあわせな気持ちにできない世界を どんなにか憎み どんなにか蔑んだ 私は汚れた心を あなたに溶かして綺麗になるよ 無垢でいることのできない 優しい世界は...
リセット
うつむいて 足元を見る なみだのゆくえはおえないよ うずくまり 自問する どこにむかえばいいのでしょうか あなたが手を取り教えてくれた 新しいこころ まだまっしろで いたいけな もろいけど ちからづよい からっぽからはじめよう #詩 #poem
誕生日
誕生日には花を買い 無造作に飾りましょう 部屋いっぱいの香りにむせて 浮かべる涙をあげましょう ひとりが好きよと嘘をつき あなたを困らせたはずなのに どうしてか まだ会いたいと心が拗ねる 遠くの国では緑のお祭り やさしいひとたちのうつろい 幾つの過去を つまんで積み上げて...
君の笑顔を胸に今も生きてる
キラキラした笑顔が好きだった 君がそこにいるだけで その空間がパッと華やいだ 「そばにいると落ち着くわ」 そう言ってくれたね 夢も似ていたから 一歩前を歩く僕を 理解してくれてた ああ 君なんだな そう思った でも 運命は皮肉だった 病は突然やってきた 僕を蝕んで自由を奪う...
春よこい
着慣れない 大きめの制服 新しい靴 陽射しの匂い みしらぬひとたちに ときめきよりも 不安 背中を押され 送り出されたら 生まれ変わった つもりで この桜が 花をつける頃には たくさんの笑顔に逢えるよ 春よこい #詩 #poem